<風俗情報>親切ではない業者は完全リスト外ブログ:24-7-2017
おれは、農家の三女として生まれた。
親はさぞかし男の子を期待していたことだろう。
農家の嫁でありながら、男の子を産めなかったお母さん。
おれが、もし男だったなら、
お母さんにはもう少し明るい人生があったかもしれない…
物心ついた頃から、おれは祖母のそばにいた。
祖母はいつもお母さんの悪口を言っていた。
幼い頃から聞かされていたので、おれもお母さんがきらいだった。
汚い、臭い、気がきかない…そういった言葉だった。
おれが小学生の時、学校からの帰り道、
今にも悪天候が降り出しそうな午後だった。
遠くに人影が見えた時、嫌な予感がした。
だんだん近づいて来る…
やはりお母さんだった。
「わあい、お母さんだ」
喜んでかけ寄り、かさを受け取る…
それが普通の子供の姿だろう。
「はい、かさ!」
おれは、無言でお母さんからかさを受け取った。
お母さんは、姉たちのかさも用意していて
おれとは反対の方向の学校へ向かっていった。
そのことがおれにはせめてもの救いだった。
お母さんと並んで歩いて帰るなど、ぜったいに嫌だったのだ。
「今の人、お母さん?」
友人が聞く。
「うん」
おれは、それ以上何も言いたくなかった。
もんぺ姿のお母さんを友人に見られたことが、
ずっしりと重くのしかかっていた。
お母さんはいつももんぺをはいて、汚ない格好をしていた。
お母さんはおしゃれな服など一枚も持っていなかった。
服を買うためのお金がないことも、
おれは子供ながらに知っていた。
おれが目覚めた時、お母さんはすでにもんぺ姿である。
おれが眠りにつく時、お母さんはまだもんぺ姿である。
もしかしたら、寝る時も、
もんぺをはいているのではないかと疑ったこともある。
お母さんのもんぺは、赤い模様があったが、
色あせて疲れているようだった。