<風俗情報>次回もっとサービスをしてもらうためにブログ:29-4-2022
あたくしが生まれて初めて経験したお葬式は、
母親のお葬式でした。
母親は病院で亡くなりました。
ベッドの横に立つお父さんとお姉ちゃん達の後ろに
あたくしはぽつんと立っていました。
下のお姉ちゃんが急に大きな声で泣き出したとき、
「あっ、お母さん死んじゃったんだ」と思いました。
あたくしは母親が入院中、
お父さんと一緒に何度もお見舞いに行きました。
でも、なかなか病室に入ろうとしませんでした。
あたくしはいつも廊下の隅や、
非常階段のおどり場で遊んでいました。
病院のベッドに寝ている母親を見るのが
とても恐かったからです。
ある日、あたくしはお父さんに呼ばれ、病室に入っていきました。
母親は「リンゴむいてあげようか?」と言いました。
あたくしが覚えている母親の最後の言葉です。
あたくしは「いらない」と言って、
また病室を出て行ってしまいました。
あたくしは病院の中を探検しながら、
「大きなお部屋にはたくさんの人がいるのに、
どうしてお母さんは小さいお部屋に一人でいるのかなあ、寂しくないのかなあ」
と思っていました。
今思えば、きっと母親は、
淋しかったのだと思います。
あたくしが最後までなつかなかったことが…
8月ももうすぐ終わり、
新学期が始まるというのに、
あたくしはまだ夏休みの宿題も終わっていません。
それなのに、
黒い服を着た人たちが出たり入ったりと、
家の中はごった返しています。
あたくしの居場所がないのには困っていました。
テレビを見ることもできず、部屋の隅で
ちょこんと一人で遊んでいるしかありませんでした。
「かわいそうに、まだ小さいから、お母さんの死がわからないのねぇ…」
という大人達の話し声が聞こえてきました。
あたくしは「わかるよ、そんなこと」と
心の中で呟いていました。